ゴルフのしくみ

GLOSSARY / 製法

鋳造

Casting

金属を溶かして型に流し込み、冷やして固める製法。複雑な形状を安定して大量生産できるため、ステンレス製キャビティバックアイアンの主流製法。

鋳造とは、金属を高温で溶かして液状にしてから型(鋳型)に流し込み、冷却・固化させて成形する製法のこと。ゴルフクラブの世界では「ロストワックス鋳造(インベストメント鋳造)」が標準的な手法で、蝋(ロウ)で作った原型を耐熱材で包んで加熱し、ロウを流し出した空洞に溶けた金属を注入する。この手法は複雑なキャビティ形状・ソールの段差・ホーゼルの細かい形状を高精度で再現できるため、ステンレス製キャビティバックアイアンやウッドのヘッドで広く使われる。

鋳造の素材としては、17-4PHステンレス(SUS630相当)や431ステンレスが代表的。硬度がHRC30〜44前後と鍛造軟鉄(HRB75前後)より硬いため、打感は一般的に硬めに感じられやすい。ただし、キャビティのトウ・ヒールへの肉厚配分やウレタン・エラストマーのインサート充填によって打感を調整することは可能で、「鋳造=硬い打感」は絶対ではない。鋳造は設計自由度が高く、中空構造の量産にも適しているため、「飛び系アイアン」「やさしいアイアン」カテゴリでは鋳造ステンレス+中空構造の組み合わせが多い。

鍛造との比較では、鋳造は量産性とコスト効率に優れ、複雑な形状の再現性が高い。鍛造は素材の内部組織が緻密になりやすく、ライ角・ロフト角の調整(曲げ)がしやすい点で実用的な利点がある。どちらが優れているかではなく、ターゲットとするプレーヤー・設計思想・価格帯に応じた選択の結果として、鋳造か鍛造かが決まる。実際には、同シリーズ内でもロングアイアンは鋳造・ショートアイアンは鍛造という組み合わせを採用するメーカーもある。

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