ゴルフのしくみ

GLOSSARY / 製法

鍛造

Forging

金属の塊を型に入れてプレスや打撃で成形する製法。内部組織が緻密になり、軟鉄アイアンの「やわらかい打感」の根拠になる。

鍛造(フォージング)とは、金属素材を高温に加熱してから型に入れ、プレス機で強い圧力をかけて成形する製法のこと。金属を溶かして型に流し込む「鋳造」とは異なり、固体のまま圧力で形を作る点が大きな違い。ゴルフアイアンの世界では、軟鉄(S20C・S25C等)の丸棒素材を加熱し、プレスで成形したものを「鍛造アイアン」または「フォージドアイアン」と呼ぶ。

鍛造製法の特徴は、内部の金属組織(結晶粒)が圧力で整列・緻密化されることにある。気孔(す)が少なく均質な組織になるため、ボールからの衝撃が均一に伝わりやすい。これが「鍛造アイアンはやわらかい打感がある」と言われる主な根拠で、特に軟鉄(硬度HRB75前後)との組み合わせで顕著に現れる。ただし、「鍛造=必ずやわらかい打感」ではなく、素材硬度・フェース肉厚・ヘッド設計も打感に大きく影響するため、鍛造であることだけで打感を断定することは正確ではない。

鍛造製法にはいくつかの種類がある。熱間鍛造(素材を赤熱させてプレス)が伝統的な方法で、多くの軟鉄アイアンに使われる。冷間鍛造(常温でプレス)は寸法精度が高く、ミズノの「グレインフローフォージド」はこの発展形として知られる。鍛造後は切削・研磨・バフがけなど仕上げ工程が加わるため、鋳造より工程数が多くなりコストが上がりやすい。フィッティングでのライ角・ロフト角の調整(曲げ加工)がしやすいのも軟鉄鍛造の実用的な利点。

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