GLOSSARY / 物性指標
硬度
Hardness素材の表面の「変形しにくさ・傷つきにくさ」を表す指標。
素材に圧子(ダイヤモンドの針など)を一定の力で押し込み、できたくぼみの大きさから硬さを測る。代表的な単位はロックウェル硬度(HRC・HRB)、ビッカース硬度(HV)、ブリネル硬度(HB)など。
HRC54 = マレージング鋼/HRC44 = 17-4PHステンレス/HRB75 = 軟鉄/HRC65 ≈ ヤスリ。硬いほど傷がつきにくく、変形しにくい。ただし硬すぎると脆くなる傾向がある。
ゴルフでは「フェースの摩耗耐性」「アイアン鍛造のしやすさ(軟鉄が選ばれる理由)」を左右する。プロが軟鉄アイアンを選ぶのは、HRBで75前後の柔らかさが「打感」と「曲げ調整のしやすさ」の両方を生むから。
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鍛造
金属の塊を型に入れてプレスや打撃で成形する製法。内部組織が緻密になり、軟鉄アイアンの「やわらかい打感」の根拠になる。
鋳造
金属を溶かして型に流し込み、冷やして固める製法。複雑な形状を安定して大量生産できるため、ステンレス製キャビティバックアイアンの主流製法。
PVD(物理蒸着)
Physical Vapor Deposition(物理蒸着)の略。金属素材を真空中で蒸発させ、製品表面に極薄のコーティング層を成膜する表面処理技術。ゴルフクラブでは主にヘッドの表面仕上げ・耐食性向上・色調表現に用いられる。
ステンレス鋼
鉄にクロムを11%以上添加した合金の総称。クロムが表面に不動態膜を形成することで耐食性を持つ。ゴルフクラブには複数のグレードが使われており、性質は大きく異なる。
17-4PHステンレス
クロム17%・ニッケル4%・銅4%を含む析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。JIS規格ではSUS630相当。時効処理(エイジング)によって高強度化し、アイアン・ウェッジの鋳造ヘッド材に広く使われる。
431ステンレス
クロム15〜17%・ニッケル1.25〜2.5%を含むマルテンサイト系ステンレス鋼。焼入れ・焼戻しでHRC40〜44程度に硬化できる。鋳造アイアン・ウェッジのボディ材として使われることがある。17-4PHとは強化機構・成分が異なる別グレード。
6061アルミ
Al-Mg-Si系の6000番台アルミ合金の一種(JIS A6061相当)。加工性・耐食性・溶接性のバランスが取れており、ゴルフクラブではパターのヘッドボディやアイアンのフレームなどに用いられることがある。T6熱処理(溶体化処理+人工時効)を施したものが多い。
7075アルミ
Al-Zn-Mg-Cu系の7000番台アルミ合金の一種(JIS A7075相当)。アルミ合金の中では引張強度が高い系統に属し、航空機構造材やスポーツ用品に用いられる。ゴルフクラブではドライバークラウンやフェース材として使われることがある。強度が高い一方で耐食性や溶接性は6061より劣る面があり、用途に応じた選択が行われる。