ゴルフのしくみ

GLOSSARY / クラブ仕様

フェースバランス

Face-Balanced

パターを水平に支えたとき、フェース面が真上を向く状態のこと。ヘッドの重心位置がシャフト軸の直下またはその近くにあることで生じる特性。ストローク傾向との相性を確認する指標のひとつとして扱われる。

フェースバランスとは、パターのシャフトを水平に乗せて支えたときにフェース面が真上を向く状態のことです。これはヘッドの重心位置がシャフト軸の直下またはその近くに位置しているために生じます。パターヘッドに内蔵されたウェイトやヘッド形状の設計によって、重心の位置は変わります。フェースバランスの度合いはパターによって異なり、フェースが完全に真上を向くものから、やや斜めに傾くもの(トウ側が下がる、いわゆるトウハング)まで幅があります。

フェースバランスはパターの特性を示す指標のひとつであり、打ち方・ストローク傾向との相性を考える際に参照されることがあります。ただし、フェースバランスの値だけでどのようなプレーヤーに向くかを断定することは適切ではありません。ストロークの形・手首の使い方・ライ角・重量バランスなど複数の要素が複合的に関わるため、フェースバランスはその中の確認する指標のひとつとして位置づけられます。

フェースバランスは「ゼロトルク」と同義に語られることがありますが、厳密には同一の概念ではありません。ゼロトルクはシャフト軸まわりの回転モーメントがゼロに近い設計思想を指す場合に使われる表現であり、フェースバランスはパターを静止させたときの重心バランスの状態を指します。どちらの表現もメーカーによって定義の幅があるため、製品仕様を個別に確認することが重要です。R&AとUSGAのEquipment Rulesには、フェースバランスを直接規制する条項はありません。

RELATED TERMS ─ 関連用語

オフセット

ホーゼル中心線に対してフェースが後方にずれている距離・量のこと。

ホーゼル

シャフトを受ける筒状の構造部位のこと。ホーゼルの形状・長さ・径は、ライ角調整やオフセット量と関係する。

グースネック

ホーゼルが湾曲してフェースが後退している形状の総称。アイアン・ウェッジ・パターに見られ、オフセットと関連して語られることが多い形状概念。

ライ角

シャフト軸とソール底面がなす角度のこと。フィッティングにおいて、アドレス時のソールの接地具合に関わる指標とされている。

スウィングウェイト

クラブをグリップエンドから14インチ(約35.6cm)の支点で計測し、ヘッド側の重さ感に関係するとされる重量配分を表す静的な指標。日本では「バランス」と呼ばれることが多く、アルファベットと数字の組み合わせ(例:D2)で表記される。クラブの総重量とは別の概念であり、最適な値はスウィング特性・体格・シャフトやグリップとの組み合わせによって異なる。

重心(CG)

ヘッドの質量が集中している点のこと。位置によって打ち出し角・スピン量・MOIなどの傾向に影響する設計パラメーター。

MOI(慣性モーメント)

ヘッドが「ねじれにくさ」を表す物理量。大きいほどミスヒット時のヘッドブレが少ない。

フェースプログレッション

シャフト軸線(ホーゼル中心)からフェース面(リーディングエッジ)までの水平距離。オフセットとは別の設計用語。

CNCミリング

コンピュータ制御(CNC:Computer Numerical Control)によって工作機械を動かし、金属などの素材を削り出して形状を作る加工方法。鍛造・鋳造とは目的・工程が異なる製造方法であり、「CNC=高品質」「CNCは鍛造より上」のような単純な優劣判断は正確ではない。

トウハング

パターを水平に支えたとき、トウ(先端)側が下を向く状態のこと。ヘッドの重心がシャフト軸よりトウ側にオフセットしているために生じる特性。フェースバランスとはパターのバランス特性のスペクトラム上で傾向が異なり、どちらが優れているという性質のものではない。