GLOSSARY / 計測・物理量
スピン量
Spin Rateボールの回転速度(単位:RPM=毎分回転数)。主にバックスピン量として扱われる。ドライバー・アイアン・ウェッジで求められるスピン量は大きく異なり、単純に多い・少ないで良し悪しは決まらない。
スピン量(spin rate)とは、ゴルフボールの回転速度を指します。単位はRPM(revolutions per minute:毎分回転数)で、弾道測定器で計測される代表的な指標のひとつです。主にバックスピン(後方回転)量として扱われます。実際の弾道ではボールのスピン軸が傾くことがあり、スピン軸の傾き(チルト)が球の曲がり方に影響します。バックスピン量の多さと球が曲がること(フック・スライス)を直接結びつけるのは正確ではありません。
クラブの種類によって求められるスピン量の範囲は大きく異なります。ドライバーでは飛距離を最大化するために比較的低いスピン量が求められる場面がありますが、適正値はヘッドスピード・打ち出し角・使用ボールの特性によって変わります。アイアンではグリーンへの飛び込み角度・止まり方とのバランスが設計の要素になります。ウェッジでは高いスピン量がアプローチの停止性能に関わる場合があります。クラブの目的ごとに「適切なスピン量」の意味合いが変わるため、単純に「スピン量が少ないほど良い」「多いほど良い」という評価はできません。
スピン量に影響する要素は、ヘッドスピード・ロフト角・アタックアングル・フェースとボールの接触状況など複数あります。弾道測定器で計測されるスピン量は設計の参考指標のひとつですが、数値だけで球質や飛距離を断定することはできません。
RELATED TERMS ─ 関連用語
打ち出し角
インパクト直後にボールが水平面から飛び出す角度(単位:度)。カタログ表記のロフト角(スタティックロフト)とは異なり、実際のインパクト時のダイナミックロフト・アタックアングル・シャフト挙動によって変わる。
COR(反発係数)
ボールが衝突して跳ね返る勢いを、衝突前の勢いで割った数値。1に近いほど反発が大きい。
MOI(慣性モーメント)
ヘッドが「ねじれにくさ」を表す物理量。大きいほどミスヒット時のヘッドブレが少ない。
VFT(可変肉厚)
フェースの厚みを場所によって変える設計。中央を薄く、周辺を厚くする。
スピン系・ディスタンス系
ゴルフボールの設計方向性を大まかに分類した業界慣用表現。ディスタンス系は飛距離・初速重視、スピン系はグリーン周りのスピン・打感重視の設計を指す場合が多い。ただしこれは公式規格ではなく、実際の性能は設計全体で決まる。ツアーボール内にも「距離寄り・スピン寄り」の設計差があり、メーカーごとに命名ルールが異なる。
重心距離
シャフト軸線からヘッド重心までの距離のこと。重心の位置関係を示す指標のひとつで、クラブ設計における数値のひとつとして参照される。
ヘッドスピード
インパクト直前のクラブヘッドの速度(単位:m/s)。弾道測定器などで表示される代表的な指標のひとつ。日本では「ヘッドスピード」、弾道測定器では「club speed」と表示される場合もある。速ければ必ず飛ぶわけではなく、ボール初速・打ち出し角・スピン量との組み合わせで飛距離が決まる。
アタックアングル
インパクト直前のクラブヘッドの軌道が地面に対して傾く角度(単位:度)。下降軌道(ダウンブロー)はマイナス値、上昇軌道(アッパーブロー)はプラス値。打ち出し角・スピン量に影響する要素のひとつだが、単独で結果を断定できるものではない。
ダイナミックロフト
インパクト時にフェースがボールへ提示する実際のロフト角(単位:度)。カタログのスタティックロフトとは異なり、シャフトのしなり・フォワードシャフトリーン・スウィング条件によって変化する。打ち出し角・スピン量に関係する原因側の指標のひとつ。
キャリー距離
インパクト後にボールが空中を飛び、最初に着地するまでの距離(単位:ヤードまたはメートル)。着地後の転がり(ラン)を含まない。ボール初速・打ち出し角・スピン量・風・高度など多くの条件に影響されるため、同じクラブでも条件によって変わる。
弾道測定器
インパクト時のクラブとボールの挙動を計測する機器の総称。ヘッドスピード・ボール初速・打ち出し角・スピン量・アタックアングルなどを計測・表示する。計測方式(レーダー方式・カメラ・センサー方式等)や表示項目・精度の特性は機器によって異なる場合がある。