ゴルフのしくみ

MATERIAL SPEC / TUNGSTEN HEAVY ALLOY

タングステン合金

Tungsten (W) Heavy Alloy

原子番号74、地球上で最高融点を持つ金属。ゴルフでは粉末冶金(焼結)されたWベース重金属合金として、ヘッド後方やヒール・トウに少量埋め込まれる「重さ専門」の素材。

DENSITY ─ 密度

19.3g/cm³

鉄(7.85)の約2.5倍。地上で最も重い金属の一つ。

g/cm³/1cm³(角砂糖1個分の体積)あたりの重さ。素材の「重さの度合い」。

↑ 大きい重い。同じ大きさでもズシリと感じる。

↓ 小さい軽い。同じ大きさでも持ち上げやすい。

DENSITY COMPARISON ─ 密度比較

アルミ合金 A7075軽量素材の代表
2.7
チタン Ti-6Al-4Vドライバーボディ
4.43
鉄(一般鋼)基準値
7.85
従来の重り素材
11.34
タングステン合金現代の重心設計材
19.3

単位:g/cm³

COMPOSITION ─ 焼結組成(重量比)

W
タングステン
90%主成分(重さの源)
Ni
ニッケル
Cu
1%加工性向上

※ 純タングステンは脆く加工不能。NiやFeで「液相焼結」して実用合金にする

KEY PROPERTIES ─ 主要物性

密度

19.3g/cm³

鉄の約2.5倍

融点

3,422

全金属で最高(純W)

引張強度

1,000MPa

焼結合金時

ヤング率

411GPa

鉄の約2倍の剛性

WHY USE IT IN GOLF ─ なぜヘッドに埋め込まれるのか

01

小スペースに大重量

鉄の2.5倍の密度のため、わずか数cm³で20〜40gの重さを集中配置できる。これが現代ヘッド設計の自由度を生む。

02

MOI(慣性モーメント)の最大化

ヒール・トウ端の最遠位に配置することで、左右ミスヒット時の打点ブレを抑え、ボールの直進性を高める。

03

低重心・深重心

ソール後方への配置で、重心を低く・深くする。打ち出し角が高くなり、スピン量が抑えられて飛距離が伸びる。

UNIT GLOSSARY ─ このページで使った単位

数値が大きいほど・小さいほど何が変わるかを、中学校の理科レベルで噛み砕きます。

g/cm³

1cm³(角砂糖1個分の体積)あたりの重さ。素材の「重さの度合い」。

↑ 大きい重い。同じ大きさでもズシリと感じる。

↓ 小さい軽い。同じ大きさでも持ち上げやすい。

EX水 1.0/人体 0.95/鉄 7.85/タングステン 19.3(地上で最も重い金属の一つ)

セ氏温度。「素材が溶ける温度(融点)」や「使用上限温度」を表す。

↑ 大きいより高温まで耐える。鍛造・成形の選択肢が広がる。

↓ 小さい低温で溶ける/劣化する。使える環境が限られる。

EXエポキシ樹脂 180(CFRPの上限)/鉄 1,538/タングステン 3,422(金属で最高)

MPa

メガパスカル。素材を引っ張ったときの「強さ」を表す単位。

↑ 大きい強い。薄く削っても切れない=フェースを薄くして飛ばせる。

↓ 小さい弱い。同じことをすると簡単にひび割れる。

EXペットボトルのキャップ ≈ 30/一般鋼 410/マレージング鋼 1,900

GPa

ギガパスカル(=1,000 MPa)。素材の「硬さ(変形のしにくさ)」を表す単位。ヤング率に使う。

↑ 大きい硬い。力を加えても変形しない・しならない。

↓ 小さい柔らかい。同じ力でしなる・たわむ。

EXゴム ≈ 0.01/木材 10/鉄 200/ダイヤモンド 1,000

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