ゴルフのしくみ

MATERIAL SPEC / Ti-6Al-4V (GRADE 5)

チタン合金(Ti-6Al-4V)

Titanium Alloy

純チタンにアルミニウム6%・バナジウム4%を添加した合金。 鉄の約56%の重量で同等以上の強度を実現し、 460ccのドライバーヘッドが規制上限まで成立する根拠を作った素材。

DENSITY ─ 密度

4.43g/cm³

鉄(7.85)の約56%。軽量化の主役。

g/cm³/1cm³(角砂糖1個分の体積)あたりの重さ。素材の「重さの度合い」。

↑ 大きい重い。同じ大きさでもズシリと感じる。

↓ 小さい軽い。同じ大きさでも持ち上げやすい。

TENSILE STRENGTH ─ 引張強度比較

軟鉄 S20C鍛造アイアン
410
アルミ合金 A7075航空機構造材
570
チタン Ti-6Al-4Vドライバーボディ
950
17-4 PH ステンレス鋳造アイアン
1,310
マレージング鋼飛ぶアイアンのフェース
1,900

単位:MPa

CHEMICAL COMPOSITION ─ 化学組成

Ti
チタン
90%ベース母材
Al
アルミニウム
V
バナジウム

※ Grade 5(α-β型)の代表値

KEY PROPERTIES ─ 主要物性

引張強度

950MPa

鉄の約2.3倍

比強度

214MPa·cm³/g

鉄の約4倍

ヤング率

113GPa

鉄の約半分の剛性

融点

1,668

高温安定性に優れる

WHY USE IT IN GOLF ─ なぜドライバーに使われるのか

01

大型ヘッドの実現

軽量化により、R&Aの上限460ccまでヘッドを大きくしても重量制限を超えない。スイートエリアが広がり、ミスヒットへの寛容性が増す。

02

重心設計の自由度

ボディの薄肉化(0.4〜0.6mm)で生まれた余剰重量を、タングステン錘や可動ウェイトに転用。重心を狙った位置に動かせる。

03

耐食性とメンテ性

表面に不動態酸化膜を自己形成し、海水中でもほぼ錆びない。生体適合性が高く、人工骨にも使われる素材。

UNIT GLOSSARY ─ このページで使った単位

数値が大きいほど・小さいほど何が変わるかを、中学校の理科レベルで噛み砕きます。

g/cm³

1cm³(角砂糖1個分の体積)あたりの重さ。素材の「重さの度合い」。

↑ 大きい重い。同じ大きさでもズシリと感じる。

↓ 小さい軽い。同じ大きさでも持ち上げやすい。

EX水 1.0/人体 0.95/鉄 7.85/タングステン 19.3(地上で最も重い金属の一つ)

MPa

メガパスカル。素材を引っ張ったときの「強さ」を表す単位。

↑ 大きい強い。薄く削っても切れない=フェースを薄くして飛ばせる。

↓ 小さい弱い。同じことをすると簡単にひび割れる。

EXペットボトルのキャップ ≈ 30/一般鋼 410/マレージング鋼 1,900

MPa·cm³/g

比強度=強度÷密度。「軽さの割に強いか」を表す指標。

↑ 大きい軽くて強い。同じ重さの他素材より頑丈。

↓ 小さい重い割に弱い。

EX一般鋼 52/チタン 215/カーボン繊維 2,200(鋼の約42倍)

GPa

ギガパスカル(=1,000 MPa)。素材の「硬さ(変形のしにくさ)」を表す単位。ヤング率に使う。

↑ 大きい硬い。力を加えても変形しない・しならない。

↓ 小さい柔らかい。同じ力でしなる・たわむ。

EXゴム ≈ 0.01/木材 10/鉄 200/ダイヤモンド 1,000

セ氏温度。「素材が溶ける温度(融点)」や「使用上限温度」を表す。

↑ 大きいより高温まで耐える。鍛造・成形の選択肢が広がる。

↓ 小さい低温で溶ける/劣化する。使える環境が限られる。

EXエポキシ樹脂 180(CFRPの上限)/鉄 1,538/タングステン 3,422(金属で最高)

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