ゴルフのしくみ

GLOSSARY / 性能・物理

CT値(特性時間)

Characteristic Time

ゴルフクラブのフェースとボールの接触時間を測定し、反発性能の適合判定に用いられる概念。R&AとUSGAの用具規則(Equipment Rules)はCT値の適合基準を定めており、基本上限値239マイクロ秒に測定許容差18マイクロ秒が設けられている。この数値は性能の推奨値や目標値ではなく、適合判定上の上限である。

CT値(特性時間、Characteristic Time)とは、ゴルフクラブのフェースにボールが接触している時間を測定し、フェースの反発性能の適合判定に用いられる概念です。R&AとUSGAの用具規則(Equipment Rules)は、フェースがばねのように働く現象(スプリングライクエフェクト)に対して規制を設けており、CT値はその現象を評価・判定するための測定方法のひとつとして機能します。CT値はCOR(反発係数)とは異なる計測手法に基づく概念であり、両者は関連しますが同義ではありません。

Equipment Rulesに定められたCT規制の構造として、基本上限値は239マイクロ秒(μs)であり、これに測定の許容差として18マイクロ秒が加味されます。実務上は239 + 18 = 257マイクロ秒が適合判定の上限として語られることがあります。この数値はフェースの反発性能に関する規制上の上限値であり、設計の推奨値・目標値・性能の最良値を示すものではありません。CT値が規制値に近い設計が高性能であると断定することは、規制と性能の評価軸を混同することになります。

CT値と反発性能・飛距離の関係は、フェースの素材・肉厚・形状、ヘッド全体の設計、ロフト角、ボール特性、スイング条件など複数の要素によって変わります。CT値の大小だけで飛距離や反発性能を断定することは適切ではありません。COR規制とCT規制はそれぞれ独立した規制として用具規則に定められており、適用対象・測定方法・規制の構造が異なります。用具規則の詳細や適合確認にあたっては、R&AおよびUSGAの公式情報を参照することが求められます。

RELATED TERMS ─ 関連用語

スプリングライクエフェクト

ゴルフクラブのフェースがインパクト時にばねのように撓み、弾き返す現象を指す概念。R&AとUSGAの用具規則(Equipment Rules)はこの現象に関して規制を設けており、その評価には別途定められた測定・判定の概念が用いられる。

COR(反発係数)

ボールが衝突して跳ね返る勢いを、衝突前の勢いで割った数値。1に近いほど反発が大きい。

VFT(可変肉厚)

フェースの厚みを場所によって変える設計。中央を薄く、周辺を厚くする。

用具規則

R&AとUSGAが共同で発行する、ゴルフ用具の適合要件を定めた規則文書の通称。クラブ・ボールの形状・寸法・性能に関する技術的な基準が定められており、JGAはこれに準拠する立場をとる。

適合クラブ

R&AとUSGAが定めるEquipment Rules(用具規則)の基準を満たしたゴルフクラブのこと。適合クラブであることは、すべての競技で常に使用できることを自動的に意味するわけではなく、競技によってローカルルールが追加される場合がある。非適合クラブは競技使用時にペナルティの対象となる場合があるが、練習やカジュアルなラウンドではペナルティは発生しない。

非適合クラブ

ゴルフの用具規則(Equipment Rules)が定める適合要件を満たさないクラブの総称。競技での使用規定が設けられているが、製品の品質や設計の意図とは別の概念として整理される。規則改定によって適合状態が変わるケースもある。

フェース素材

ゴルフクラブのフェース部分に使われる素材全般。チタン系・ステンレス系・マレージング鋼・複合材系など複数の素材カテゴリがあり、強度・重量・加工性・コストの特性がそれぞれ異なる。素材が変わると設計の選択肢が変わるが、素材単独でパフォーマンスが決まるわけではない。