GLOSSARY / クラブ構造
スピード・シンク・フェース
Speed Sync Faceフェース外周を厚い支持構造で補強しつつ上部のリングを開放した、タイトリストGTS世代のフェース設計。
スピード・シンク・フェースは、タイトリストがGTSドライバー(GTS2/GTS3/GTS4・2026年6月11日発売)に採用したフェース設計。公式ニュースリリース(2026年5月14日)は「フェース外周には厚みのあるサポート構造を配置し、たわみと反発係数(COR)を最大化」した上で、「従来のスピードリング構造に代わり、フェース上部のサポートリングを開放することで、高打点でのボールスピードを向上」させ、さらに「可変フェース厚設計により、フェース全体でのパフォーマンスを高めている」と説明している。
前世代との違いが名称の要点になる。先代GT世代のスピードリングはフェース外周を一周させて補強し、芯で打てたときの初速を最大化する構造だった。GTS世代はこの考え方を引き継ぎつつ、上側だけリングを開放してフェース上部をたわみやすくしている。ドライバーは打点が上に外れやすいクラブなので、上部を意図的に緩めることで高打点時の初速低下を抑える、という設計意図である。可変フェース厚(VFT)は引き続き併用されており、日本公式のGTS2製品ページも「独自かつ戦略的に配置された補強構造により、この革新的なフェースデザインは、より最適化されたスイートスポットを実現。オフセンターヒット時でも初速低下を最小限に抑え、安定した飛距離性能を発揮します」としている。
留保事項(2026-08-24時点)。公式はフェース肉厚の具体値・サポート構造の寸法・CORの実測値をいずれも公表していない(undisclosed)。「高打点でのボールスピード向上」も向上幅の数値提示はない。名称のカタカナ表記は「シンク」だが、公式画像のファイル名・英語表記は Speed Sync Face(同期の Sync)であり、Sink(沈む)ではない点に注意。本項の説明はGTS(2026)に対する記載であり、GT世代・他社の同種構造に一般化してはならない。
RELATED TERMS ─ 関連用語
スピードリング
フェースの外周部を補強・安定させ、センターヒット時のボール初速を最大化するタイトリストのフェース周辺構造。可変肉厚のVFTフェースと組み合わせて用いられる。
VFT(可変肉厚)
フェースの厚みを場所によって変える設計。中央を薄く、周辺を厚くする。
COR(反発係数)
ボールが衝突して跳ね返る勢いを、衝突前の勢いで割った数値。1に近いほど反発が大きい。
ボール初速
インパクト直後にボールが飛び出す速度(単位:m/s)。スマッシュファクター(ミート率)の分子にあたり、飛距離と関係する計測値のひとつ。高ければ必ず飛ぶわけではなく、打ち出し角・スピン量との組み合わせで弾道全体が決まる。
フェースカップ
フェース周縁まで一体的に設計した構造を指す一般概念のひとつ。フェース周辺のたわみ方を設計する考え方として複数のメーカーが採用しているが、名称・構造・設計意図はメーカーごとに異なる。