GLOSSARY / クラブ構造
フェースカップ
Face Cupフェース周縁まで一体的に設計した構造を指す一般概念のひとつ。フェース周辺のたわみ方を設計する考え方として複数のメーカーが採用しているが、名称・構造・設計意図はメーカーごとに異なる。
フェースカップとは、フェース面だけでなくその周縁部(エッジ)まで含めて一体的に成形・設計した構造を指す一般的な概念だ。フェース中央だけでなく周縁部のたわみ方も含めて設計することで、ボール初速や反発エリアに関与するという考え方に基づいている設計手法のひとつだ。ただし、どの範囲をフェースカップと呼ぶか、どのような断面形状を指すかはメーカーや設計によって異なり、業界共通の定義があるわけではない。
フェース周縁部の設計はボールとの接触の仕方やフェースのたわみ方に関係することがあるとされているが、実際の初速・反発性能・スイートエリアへの影響はフェース素材・肉厚・ヘッド構造・接合方式など全体の設計によって決まる。「フェースカップ=反発性能が高い」「フェースカップ=必ず飛ぶ」といった断定は正確ではない。また、フェースカップはすべてのメーカーに共通する標準構造でもない。
メーカーごとに名称・構造・対象部位は異なる。同じ「フェースカップ」という表現でも、設計内容・材料・製法が異なる場合がある。カタログや公式サイトの説明と合わせて個別に確認することが重要だ。
なお、フェース周縁をL字断面に成形した構造はL字フェース(L-Cup)と呼ばれることがある。ただしフェースカップと同義ではなく、メーカーや設計によって構造の意味が異なる。フェースカップとL字フェースを同一視しないよう注意が必要だ。
RELATED TERMS ─ 関連用語
VFT(可変肉厚)
フェースの厚みを場所によって変える設計。中央を薄く、周辺を厚くする。
COR(反発係数)
ボールが衝突して跳ね返る勢いを、衝突前の勢いで割った数値。1に近いほど反発が大きい。
中空構造
ヘッド内部に空洞(キャビティ)を持たせた構造。フェースを薄くしてたわみを大きくしつつ、余剰重量を周辺に配置して高MOIと高初速を両立する設計手法。
キャビティバック
ヘッド背面を肉抜きして周辺部に重量を配分したアイアンの設計形式。
フェース素材
ゴルフクラブのフェース部分に使われる素材全般。チタン系・ステンレス系・マレージング鋼・複合材系など複数の素材カテゴリがあり、強度・重量・加工性・コストの特性がそれぞれ異なる。素材が変わると設計の選択肢が変わるが、素材単独でパフォーマンスが決まるわけではない。
アンダーカットキャビティ
キャビティバックのソール内側(フェース背面下部)をさらに削り込んだ構造。フェース下部の肉を薄くすることで重心を下げ、たわみを調整する設計手法のひとつ。