GLOSSARY / 製法
グレインフローフォージド
Grain Flow Forged1本の軟鉄丸棒をフェースからネックまで一体成型するミズノ独自の鍛造製法。鍛流線を途切れさせない点が特徴。
グレインフローフォージドは、ミズノがアイアン・ウェッジに用いる鍛造製法の呼称。JPX S40の公式ページは「1本の丸棒をフェースからネックまで一体成型するミズノ独自の鍛造製法」と定義し、「打感の生命線とも言える鍛流線(金属組織の流れ)をヘッド内部で途切れさせず、さらにグレインフローフォージドHD製法では打球部に鍛流線を密集させることで、打球音を長く響かせることができます(※当社鋳造品との比較)」と説明している。Mizuno Proの公式ページも「1本の軟鉄の丸棒がネックからフェースまで一体成型されるため、打感の生命線ともいえる鍛流線がヘッドを通じて途切れにくい構造」としており、同じ説明が複数シリーズで用いられている。
一般的な鍛造(forging)との違いは、ヘッドを分割して作らず丸棒から一体成型する点にある。鍛流線とは加工によって金属組織の流れが繊維状に並んだもので、これがネックとフェースの境目で途切れないことを打感・打球音の根拠としているのがミズノの主張である。HD製法はさらに打球部に鍛流線を密集させる工程を指す名称として使い分けられている。素材については同社は軟鉄(S25C)・軟鉄ボロン鋼(S25CB/1025ボロン)などを併記しており、製法と素材は別の要素として読む必要がある。
留保事項(2026-08-24時点)。打感・打球音の良否は主観を含む評価であり、公式の比較対象は「当社鋳造品」=ミズノ自社の鋳造ヘッドである。他社の鍛造アイアンとの優劣を示したものではない。鍛流線の密度・工程温度・圧力・打球音の周波数といった数値はいずれも非公表(undisclosed)。HDと非HDの工程差についても、公式は「打球部に鍛流線を密集させる」以上の説明をしていない。
RELATED TERMS ─ 関連用語
鍛造
金属の塊を型に入れてプレスや打撃で成形する製法。内部組織が緻密になり、軟鉄アイアンの「やわらかい打感」の根拠になる。
コンデンス鍛造
スリクソンが用いる独自の鍛造設計。ネック部を強化することで、従来は角度変化が懸念され採用が難しかった非常に軟らかい軟鉄『S15C』のアイアン採用を可能にする。
鋳造
金属を溶かして型に流し込み、冷やして固める製法。複雑な形状を安定して大量生産できるため、ステンレス製キャビティバックアイアンの主流製法。
硬度
素材の表面の「変形しにくさ・傷つきにくさ」を表す指標。
フェース素材
ゴルフクラブのフェース部分に使われる素材全般。チタン系・ステンレス系・マレージング鋼・複合材系など複数の素材カテゴリがあり、強度・重量・加工性・コストの特性がそれぞれ異なる。素材が変わると設計の選択肢が変わるが、素材単独でパフォーマンスが決まるわけではない。