GLOSSARY / 金属組織・強化
DAT55(チタン合金)
DAT55 Titanium Alloy大同特殊鋼(Daido Steel)が展開するチタン合金の一種。Ti-5Al-1Fe系として言及されることがあるが、組成の公開詳細はSP-700に比べ限定的。SP-700・Ti-6Al-4Vとは別素材であり、採用モデルはメーカーの技術情報による。
DAT55G(商品名:DAT55G)は大同特殊鋼(Daido Steel Co., Ltd.)が展開するチタン合金です。Ti-5Al-1Fe系(アルミニウム約5%・鉄約1%を含むチタン合金)として言及されることがありますが、JFEスチールのSP-700と比べて公開されている組成詳細が限定的であり、本項目は入手可能な公開情報の範囲内で説明します。「DAT55G」は大同特殊鋼の製品呼称であり、業界共通の規格名称ではありません。
DAT55G・SP-700・Ti-6Al-4Vはいずれもチタン合金に分類されますが、製造元・組成・特性が異なる別の合金です。Ti-6Al-4V(アルミニウム6%・バナジウム4%、ASTM Grade 5)とは添加元素の種類と割合が異なります。SP-700(JFEスチール、Ti-4.5Al-3V-2Fe-2Mo)とは製造元・組成ともに別物であり、互換品ではありません。「高強度チタン合金」というカテゴリで同一視されることがありますが、各合金の特性・加工性は個別に評価する必要があります。
ゴルフクラブではドライバー・フェアウェイウッドのフェース材として採用が言及されることがあります。ただし採用モデル・採用時期・販売地域はメーカーの技術情報によって異なり、「DAT55G使用」と記載されている場合はメーカー公式資料を出所として確認することが必要です。素材の特性が設計の選択肢を広げることはありますが、「DAT55だから飛ぶ」「国産最高クラスの素材」といった断定は、フェース素材以外の設計要素(ヘッド形状・重心・肉厚・フェース構造)を無視した表現になります。
RELATED TERMS ─ 関連用語
チタン
低密度・高耐食性・高比強度を持つ金属。ゴルフクラブでは主にドライバーヘッドの素材として使われるが、純チタンとチタン合金では性質が大きく異なる。
Ti-6Al-4V(チタン合金)
アルミニウム6%・バナジウム4%を添加したα-β型チタン合金(Grade 5)。密度約4.43 g/cm³・引張強度950 MPa前後。ドライバー・フェアウェイウッドのヘッド素材として広く使われるが、すべてのチタン製クラブに使われているわけではない。
SP-700(チタン合金)
JFEスチール(JFE Steel)の登録商標であるα+β型チタン合金。組成はTi-4.5Al-3V-2Fe-2Mo。Ti-6Al-4Vとは組成・特性が異なる別合金で、冷間成形性に優れるとされる。ゴルフでは一部メーカーがフェース材として採用することがある。
フェース素材
ゴルフクラブのフェース部分に使われる素材全般。チタン系・ステンレス系・マレージング鋼・複合材系など複数の素材カテゴリがあり、強度・重量・加工性・コストの特性がそれぞれ異なる。素材が変わると設計の選択肢が変わるが、素材単独でパフォーマンスが決まるわけではない。
密度
1cm³(角砂糖1個分の体積)あたりの重さ。単位は g/cm³。
比強度
引張強度を密度で割った「軽さに対する強さ」の指標。単位は MPa·cm³/g。